2010年2月26日金曜日

自転車×広島 前進


伊賀を出て四国の松山にくるまでの間、常に時間や距離に縛られていたように思う。


この間、天候や道の条件には恵まれたものの、疲労はたまり、一日で進まなければならない距離も短くなかった。疲れた体にむち打ってとにかく進まなければならなかった。先にも述べたが、旅は、やはり時間から開放されなければ意味がない。ただ進むことが目的ならばなにも自転車で旅をする必要などない。地べたに這いつくばっていろいろな土地に出会いたいからこそ自転車という移動手段を選んだのに、結局「広島へ行く」ということが大きな目的になってしまっていた。


松山でやっと半日ほど歩き回れる時間を得た。その日はとても暖かく街歩きが心地よかった。俳人・正岡子規の出身地であり、夏目漱石の小説『坊ちゃん』の舞台でもある松山。温暖な気候と悠長な人柄でも知られている。街中には路面電車が走りどこかロマンを感じる。明治、大正に建てられた建築物を見て歩き、松山城も見学した。
松山城の案内板の前でどこから見てみようかと考えていると、ボランティアガイドのおじさんが話しかけてきて案内してくれることに。さすがガイドだけあって松山城についてかなり詳しいところまで教えていただけた。建築様式と歴史を中心に説明してもらったのだが、おもしろいことにその歴史上の経済状況や人の思想が松山城のところどころに反映されていたりする。


ただ通り過ぎながら見るのでなく、人と話、土地を学び、感性を研ぎ澄ませて旅をしたいと思った。出発前にもっと旅についてよく考え、目的をはっきりさせておくべきだった後悔している。むろん、めまぐるしい道中でたくさんの人や景色とも出会えた。今回は、この旅で得たような感動をもっと広げ深めていくための教訓を学べたことがなによりの収穫といえるだろう。

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