第92回高校野球、西東京大会と東東京大会の取材のため、暑い夏の日差しが容赦なく照りつける神宮球場のスタンドを2日間歩き回った。
スタンド雑観、という神宮の応援スタンドの雰囲気を伝える記事を任された。
雑観に必要なものは、その情景を伝える切り口と物語だということに、必死で歩いた末気づいた。
甲子園出場まであと一勝、という試合を観戦者がどんな思いで、どんな視点で観ているのか。その裏のドラマを発見し伝える。言葉だけ聞くと単純だが、注意深く観察する力、話を引き出す力、その内容からドラマを紡ぎだしつつさらに足りない部分を聞き出す力、取材には粘り強さだけでなく器用に人の話を聞くことが大切だと感じた。そして、これをもっと詰めたら面白い話になりそうだ、と閃けるニュースセンスも求められる。
東東京大会決勝は修徳と関東一。ぼくは修徳側のスタンドを担当し修徳側の思いにたくさん触れたせいか、修徳をいつのまにか応援していた。
だからサヨナラ負けは悔しかった。泣き崩れる選手をみて心がいたんだ。野球に全力をかけていた青年たちがまぶしかった。こんなふうに取材対象へ同調することで書ける記事もあるのだろうと思う。
足を動かして、頭を使って、と記者はなかなか忙しい。

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