2010年4月16日金曜日

激震

 想像する。砂にまみれた肌を。身を切るような氷点下の冷気を。終わりのなさそうな空腹を。現実が覆ってしまった動揺を。瓦礫の下で救助を待つ小さな呼吸を。大切な人の命を救いたいという願いを。想像する。

 中国青海省の、標高約4000メートルの玉樹チベット族自治州玉樹県で14日、マグニチュード7・1の大地震が起きた。新華社電によると、死者は、15日午前までに617人に達した。

 ぼくが青海省で見た家々の壁はどれも、レンガを積み上げたり土で塗り固めただけの質素なつくりだった。自然の素材で作るから環境にもいいと胸を張ったガイドさんの言葉が、今では歯がゆく思い出される。いったいいくつの小さな営みが壊されたのだろう。毎朝欠かさず仏に祈りをささげ、パンを焼き、家族との団らんを楽しみ、畑で汗を流していた彼らの暮らしはいったいどうなってしまったのだろう。

 ここからでは直接肌で感じることはできない。被災者たちの痛みを。だから記者さん伝えてください。その場所から、現場の声を。それを聞きぼくたちは、想像し、共感し、なにができるか考えます。

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