2012年8月17日金曜日

現場

実地研修を経て、現場の難しさ、っていうものを感じるようになった。

小学生に仕入から販売までの一連の商売を体験させる、企業体験の事業を1ヶ月間手伝った。実際の販売は街の夏祭りが行われる1日のみ。子どもたちは何を買うか、どう売るかを考え、支給される現金5万円を資本に商売を体験した。

子どもたちが企業体験をし、商売について興味を持つことで、将来の起業家を生むきっかけになるかもしれない。意欲的な経営者が増えれば日本の経済の下地は強くなる、という考えも組み込まれている。それにこれは、扱う商品を特産のものに絞ったり、商店街内で仕入させることで地域のPRや活性化につながることもあり、にやり方次第では出口の示されている事業だ。

だが、現場はこの事業の理念や考え、可能性に追いついていない。事業を担当する職員は一人のみで、当人は他にも多くの業務を抱えている。1学級分の子どもたちの目を配るだけで手一杯となり、事業をブラシュアップするためのアイディアを思いつく余裕はない。事業を消化するためだけに事業を担っている。

学校の教員や定年退職後の人に協力を頼むなど、解決手段がないわけではない。地域の経済循環とこの事業を結びつける仕掛けだって考える余地は残されている。だがそれには職員の熱意や行動力が必要だし、周りの理解も欠かせない。

事業の考案者、つまり政策策定の当事者はどれだけ想像力を働かせているのだろうか。

現場感覚との解離、理念の独り歩き、細部への想像力の欠如。結局はそういうところに行き着く。

今回の事業についての不満ではない。知識や理論だけに基づいた政策の不完全さは自治体に留まらない。むしろ現場から離れたところにいけばいくほどに、実効性とのミスマッチは生じやすくなる。

現場に政策を取り戻さないと。ある程度は。




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